スローネットは新サイトに移行いたしました。今すぐアクセス

  • サークル名:原風景を歩く(O.C.)



    「たたなづく青垣」と呼ばれた大和盆地の東に続く山並の隙間をたどると、大宇陀の町に着きます。かぎろひの丘」という看板が目に入りました。
    万葉集の…………あの「かぎろひの丘」……あの歌のふるさとがここだったのです。
    緩やかな坂を上り、ちょうど咲き始めたばかりの山茶花に挟まれた石段を上りきると、小高い丘の石碑の前に立ちます。

    「ひんがしの野にかぎろひのたつ見えて かえりみすれば月かたぶきぬ
                                 柿本人麿」

    「かぎろひのたつ……」、いったい早朝のどんな情景なのでしょう。
    水面に紫陽花、牡丹、桜、薄墨色を流して、和紙で吸い取ったような色でしょうか………
    いや、透明感のある光を混ぜて、それに朝の肌寒さを感じるような空気を混ぜて……
    しょせん言葉でも絵の具でも表現しきれない、早朝の光と空気と温度と時間の織りなす情景でしょう。

    万葉人はこの小さな盆地の山襞のような大宇陀の地を訪ね、薬草を摘み、花を摘み、狩を楽しみ、夜を楽しみ、早朝の光を愛でたようです。
    野に満ちる紫草、月の夜の野の薄明かり、早朝の山の端を染める光、それらを含めた山野の情景を柿本人麿は楽しんだことでしょう。
    コメント2件を表示する 2008/02/19 08:24

    原風景を歩く(O.C.)のイメージ

    原風景を歩く(O.C.)

    サークル
    パブリック
    誰でもフォロー可