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  •  PER(株価収益率)やPBR(純資産倍率)は、企業収益や企業の株主資本とその時々の株価との「釣り合い」を表しています。その意味で、PERやPBRは市場における株価の評価(バリエーション)を示していると言えます。

     株価の市場における評価が高いか低いか?といった見方をする、というわけです。高い数値のPERやPBRを見て、バリエーションが高い、などと言うのです。

     株式市場でこうしたバリエーションは、きわめて広範囲の分布をします。PERが100倍で、PBRが10倍などという銘柄もあれば、PERが10倍でPBRは0.5倍などという銘柄もあります。

     面白いのは、単にPERやPBRの数値が低い(小さい)からと言って、それだけで割安とは言えないことです。

     PERが100倍なのに、PERが10倍の銘柄より「割安」な銘柄もあります。まさにそうであるからこそ、自由な売買で形成される株価のバリエーションは広範囲に分布することになるのです。

     一般論からしますと、「企業収益の成長性が高い」会社のバリエーションは高くても正当化されます。今はPER、PBRが高く(大きくk)ても、成長企業の利益は年々大きくなりますので、少し先の利益で計算すればPERやPBRはさほど高くない、となるからです。

     したがいまして、企業収益が大きく成長する銘柄であれば、PERが100倍でPBRが10倍という株価でも割高でも何でもない、となることがあります。

     しかし、成長企業と思われていた会社が実は成長しない、と分かったりした場合、その会社の株価は暴落します。高いバリエーションが正当化されない、となれば、低いバリエーションに落ちるしかないからです。

     前ふりが長くなりましたが、ACCESSという株は、まさにそうした銘柄の典型です。「落ちた天使(フォーリン エンジェル)」などと言われることもありますが、まさにそうです。

     携帯電話向けのブラウザ、基本ソフトの中核企業として成長が期待され、100倍のPER、10倍のPBRで評価された株が、日本式スマートフォンの「ガラパゴス化」の中で凋落し、ACCESSの事業環境も急悪化しました。200人からの希望退職を募集しなければならない状況にまでなっているのです。(巡業因数は、連結ベースで1236名、単体ベースで593名と表示されています。)

     世界の潮流はスマートフォン、アップル(i Phone)とグーグル(アンドロイド携帯)がしのぎを削り、日本勢は蚊帳の外とあっては、ACCESSの苦境も致し方なし、といったところでしょう。

     ACCESSの成長性に期待して高値でこの株を買った投資家から見ればとんでもない銘柄、となるのですが、株式市場のバリエーションは冷静なものです。今のACCESS株は、予想利益が小さいためにPERこそまだ高いのですが、PBRは0.9倍と、株価が一株当り純資産を割り込んだ状態です。

     成長性に大疑問が付くこととなった株ですが、株価はきちんと成長性をまったく織り込まない水準になっているということです。

     こうなったACCESS株は買えるのか?あるいは、まだ落ち込む恐れの方が強いのか?現時点では結論は出せないと思います。それは掛かって今後の経営陣の戦略遂行にあるからです。

     ただ、この会社は技術を持ち、今後の会社経営のための豊富な資金を持っていることは確かです。コストを圧縮し、持っている資源をうまく活用すれば、収益力回復の道が見えて来るはずだ、ということは言えるでしょう。

     今後この会社がどんな状況になって行くか?大いに注目すべきだとは思います。個人的には、今後さらに徹底したリストラができるかどうか?が鍵を握っていると感じます。海外から完全に撤退し、従業員を200名くらいにする、といった徹底したリストラができるのであれば大いに有望でしょう。(大きな額の特損が出るとは思いますが。)
    コメントする 2011/04/14 12:36

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