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  • 大きく下げるリスクがあるかどうか

     先週末の米国相場は、金曜日発表の米今日統計数字が予想より悪く、その影響を受けて大きく下げています。金曜日のNYダウは場中一時140ドルの下げを記録しましたが、引けは多少戻って97ドル安でした。アメリカ景気は、ドル安の恩恵でグローバル企業であるハイテク系、資本財系などの企業の収益好調、金融業界の回復などはあるものの、住宅市場の回復は鈍く、個人消費も盛り上がりに欠けるという展開が続いています。

     であるからこそ、昨年秋からQE2と呼ばれる量的金融緩和を続けて来たわけです。しかしながら、米景気は期待ほどには回復しておらず、量的緩和で供給された資金はどちらかと言えば商品市場、株式市場などに流入して相場を押し上げていた、という図式です。

     その間に欧州では一部の国で財政危機が深刻化、日本では大震災、新興国ではインフレ阻止のための金融引き締めで景気が悪化気味、といったことが起きています。

     主として金融要因で商品相場、株式相場が上昇したわけですから、反落を狙う投機筋も当然いる道理でして、例えば銀相場などでは暴落に近い変動も起きています。売りで儲けようとする市場参加者もいた、ということになろうかと思います。

     ここからしばらくの株式相場を見る場合、上記のような要因・展開が今後どうなるか?を見ておかねばなりません。ありそうな推移ということからしますと、改善の方向に行くというよりは、今後さらに深化する、と見るべきであろうかと思います。

     日本株は3月の大震災の影響で、株価指数の水準が震災前のだいたい9掛けくらいのところに落ち込んで横這っています。日本以外の国を見ますと、おおむね昨年秋から今年春にかけて順調に上昇して来ていました。

     おそらく、昨年秋からの上昇局面は終わったと見るのが妥当なのでしょう。原油などの資源、商品相場も同様でしょう。まだ、金の相場が強調を保っています。欧州通貨不安、新興国からの資金引き上げ、などは金市場にとっては、そうした市場からの資金の流入がある、という意味でむしろプラス、という面が強いのでしょう。

     しかし、金と言えども投機資金に支えられた上昇の部分がある、ということは忘れてはなりません。金価格が暴落する、というような情勢になれば、資金と言う資金はいっせいに「リスク資産」から逃避しますから、世界中の株価が暴落する羽目になっても仕方がありません。

     ここから夏、秋と時がたつに連れて、そういう懸念が増大するかどうか?ということについて考えておかねばなりませんが、現時点では私はそれほど大きな株価下落につながることはないと見ておいて良いと思っています。

     アメリカは今月末でQE2を終了しますが、その後すぐに金融引き締めに転じるのではなく、しばらくの間は金融を緩和気味に、つまりは金利を低水準に保つ可能性が強い、つまりは米景気の回復が弱い、という点がまずひとつ。

     欧州はけっこう危険な気がしますが、ユーロ崩壊などという極限の変化を受け入れるはずはなく、これからもだましだましの政策を継続するだろう、ということ。

     それから、まだ金価格が下がっていないことから見て、投機資金が一斉に引き揚げるといった状況にはならないだろう、ということ。

     新興国経済も心配ですが、底流としての成長余力はまだありますので、海外からの流入資金もまだ本格的には流出しないだろう、ということ。

     こうした点を考えますと、今が世界的な株価暴落の前夜といった状態ではまだないだろう、と思えます。おそらく数ヶ月にわたってボックス内の動きに終始するようになる、と見ておくのが現時点ではもっとも妥当は想定なのでしょう。

     日本株の場合は、株価がトレンドとして上昇するとか大きく上昇するといったことは考えることすらできない、というのが基調です。大震災前の水準に戻れるかどうか?戻れるとすればいつごろか?といったことを議論するのがせいぜい、というのが現状でしょう。

     菅総理のしぶといしのぎを見ますと、政局が株式市場に大きな重石となる、といったことはなくなったように思います。(もちろんプラスではないでしょうが。)大震災で被害を蒙った供給網の復旧は夏くらいには完了するでしょう。

     こうしたことを考えますと、夏に向けて大震災前の水準に向けて日本株が上昇する、といった想定もできなくはないようだ、という気はします。ただし、株式需給面では依然として国内投資家の売り越しが続いており、けして良くはない、といったことを考慮しますと、今夏に相場全体がすんなりと大震災前の水準を取り戻すというのはなかなか難しいのではないか、と思えます。

     相場は
    コメントする 2011/06/05 12:36

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