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  • 当面の相場をどう見通すか

     約2週間にわたって連騰して来た米株式相場が先週金曜日は予想外の悪い雇用統計数字で反落、日本株もほぼ同じ軌道で動いて来たわけだが、さて今週以降どう動くと予想するか?

     あまり短期的な相場の動きを考えても意味はないのかもしれませんが、現時点で次の点についてはチェックしておく価値があると思います。

    1)米国の景気動向はやはりそれほど強くないということが雇用統計で改めてはっきりした(数週間前までの見方と変わっていないということが分かった)ことを受けて株式相場がどう反応すると見積もるか。

    2)景気は雇用も増えないし、個人消費も弱いままだし、不動産市場も回復いまだし、という中で企業収益はそこそこの改善となっている。そんな背景で過去2週間にわたって株価の動きだけ見れば力強い回復となっていた、という相場付きをどう解釈するか。

    3)米国の債務上限引き上げ問題、南欧の財政問題(ギリシャ、ポルトガル国債はすでにジャンク債に転落)、新興国のインフレ問題(潜在的にはバブル崩壊懸念)、資源価格の不安定、等々が及ぼすと考えられる今後の相場への影響をどう見積もるか。

     米国の雇用統計数字が予想外に悪かったことの株式相場への影響はおそらく限定的でしょう。明日の月曜日、日本株は利食いの売りで反落すると思われます。テクニカル指標面から見て循環的な過熱局面にまで来ているということを考えますと、1〜2週間くらい反落からもたもたする局面となるかもしれない、というのがおそらく妥当な見方でしょう。日経平均で1万円割れ、9700円〜9800円水準への反落は想定しておくべきもの、というところなのでしょう。

     欧米株の上昇の背景には、新興国⇒先進国、という資金の流れの変化がある、と見ておくべきだろうという気がしています。以前は、新興国(及び資源・商品)への資金流入が顕著だったのですが、流れが変わっているのだろうということです。

     日本については、震災後の復旧⇒復興、という推移の中で成長率が高まり(へこんでいた経済活動が元に戻るということ)、企業収益も向上するという先行きの期待がありますので、その分の株価回復・上昇があったと見ることができるでしょう。

     とはいえ、南欧問題(ユーロ問題でもあります)はけして楽観できるものではありませんし、米国もこれまでQE2で何とかして来たという状況からすれば先行き楽観はできません。

     総合的に考えますと、日本株はまだボックス圏内の動きから脱するというわけには行かないのではないかと見ておくべきだろうと思います。ボックス圏の範囲が6月中旬辺りの想定からはやや上に移動しただろうなという感じはしますが、買い持ちのポジションを大きく取って長期保有すべし、といったことにはなりにくいお思われます。

     いつも書いていることですが、市場参加者はそれぞれ固有のポジションを持ち(ポジションを持っていないということも含めて)そのポジションを前提に相場を想定し意思決定して行動します。

     例えば、現時点で買いポジションが多い市場参加者でその買いポジションは主に短期のトレーディングが目的であるとしますと、先週金曜日の米国株下落で若干まずかったかな、と思っているかもしれません。先週木曜日、金曜日で利食いしておけばよかった、と思うかもしれないという意味です。

     一方で、米雇用統計の数字で相場がさらに上伸するなどということはないだろう、という想定で個別銘柄にせよ先物にせよ売りポジションを作った市場参加者からすれば、明日以降の相場下落が楽しみだ、と同時に、もし十分に下がらなかったらがっかりだ、となるでしょう。

     少し長い目で見ますと、2006年以降下げに下げたといったタイプの銘柄の中には数年単位で株価回復(上昇)を期待しても良いのではないかと思われる銘柄も存在します。そうした銘柄については特に売買するという感覚で見ることはないのでしょうが、トレーディングすることを着眼点とする銘柄群について言えば、今週は買いの目で見るところではないだろうな、という気がします。
    コメントする 2011/07/10 12:45

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