スローネットは新サイトに移行いたしました。今すぐアクセス



  • 株価変動と出来高

     株価には決定要因があって、それらの決定要因を特定できれば株価を予測する、あるいは論理的に決定できる、と考えているひとはどちらかと言うと少数派です。

     市場参加者のほとんどは「株価がいかに決定されるか?」ということには無関心で、そういう人たちが最多数派、株価決定のメカニズムが特定可能と考える人たちは最少数派、中間派は「株価決定は特定できないが、市場で株価が決まるのだから、自分の予想に基づいて賭けの対象にする価値はある」といったところでしょう。

     株価決定の論理は横に置くとして、市場で決まる株価には「間違いなくこういった特徴がある」と言える点はいくつかあります。多くの市場参加者が口にすることですし、私もそのように書くことが多いのですが、その中に「株式出来高は相場の天底で大きく増える」というのがあります。

     例えば、個別銘柄のバブル相場を見ますとすっ天井を形成する局面ではまず例外なく「大きな出来高」を記録します。また、市場全体で見ますと、例えば今年3月の大震災時の日本株市場でも出来高が急増して「当面の底値」を形成しています。

     市場に上場されている株式に関しては、安定的に現物株式を保有する人たちに加えて、短期的な(ある程度長期的なケースもありますが)株価変動から利益を得るためにさまざまな「ポジション」を取る市場参加者が数多くいます。目先で見ますと、市場で株価形成にもっとも大きくかつ直接的に関与しているのは、そうした市場参加者であることが多いのでしょう。

     そうした人たちはそれぞれに「自分の相場想定」に基づいて「ポジション」を取るわけですが、相場は何とも意地が悪いもので自分の相場想定はしばしば外れます。そうしますと、損になったポジションは解消せざるを得ない、となって、(反対)売買活発化 ⇒ 出来高急増、となるわけです。

     あるいは、相場の天底では「市場参加者の相場観の対立が大きくなって売買動機が膨らむ ⇒ 出来高増加」といった言い方でも良いのでしょう。

     いずれにしましても、相場の天底では出来高が増える、ということは相場の特徴として注目する価値のある経験則です。この命題の逆である、「出来高増加局面で相場は天底をつける」は、必ずしも「真」ではない(逆は必ずしも真ならず)のですが、出来高増加は「そろそろ相場の天底到来」と考えてみる兆候にはなります。

     そういう目で見ますと、先週の米国株式相場はまさにそんな「発想」を持つ局面になっています。NYダウの市場出来高は、先週急増しています。さすがにまだリーマン・ショックごの株価下落が最後にやって来た2009年3月頃の出来高には及びませんが、今年3月の日本の大震災時の急落局面での出来高を上回る規模になっています。

     景気後退懸念、政策の手詰まり、国債の格下げ、財政赤字問題、等々アメリカ株にとっては悪材料が嵩んだ結果の相場下落ですが、出来高の観測からしますと、そろそろ底値圏到来を示唆しているかもしれない、という見方で相場に対処することができる局面かもしれません。

     日本株は、こうした米国の事情の影響を受けて米国よりは小さな規模で乱高下しているわけですが、米国市場の落ち着きに呼応して底打ち、という相場想定をしても良いのかもしれません。

     向う数日は乱高下を続けるかもしれませんが、しだいに値幅の調整感が強くなって日柄調整に移行、数週間で底入れから反転上昇、ただし、依然としてボックス圏内の動き継続を確認、といった推移を想定しておくのが現時点ではもっとも妥当ではないでしょうか。
    コメントする 2011/08/07 10:48

    株式あれやこれや 株の談話室のイメージ

    株式あれやこれや 株の談話室

    サークル
    オフィシャル
    誰でもフォロー可