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  • フラッシュ・クラッシュ

     今週の株式相場は戻りを試す展開となると思われます。日経平均で見て9500円レベルへの回復はあってもおかしくない、と言えるのではないでしょうか。

     このところ比較的強調の値動きを見せている内需関連株の続伸+これまで下落して来た輸出関連株の当面の底入れから反発+こちらも比較的値を保っている中小型株の上昇、などが起きる可能性を指摘できると思います。

     依然として為替相場は不安定ですし、欧州の情勢も予断を許さない状態ですから、さらに一段の下落もあり得るでしょうし、今回の波乱が収まってもまた数ヵ月後(10月ごろ?)に波乱相場がぶり返す可能性もあります。(リーマン・ショック後も翌年3月に株価が大底に転落したことを思い出します。)

     しかしながら目先1週間〜2週間というスパンで見れば株価は多少の反発を示して、ボックス圏内の動きであることを示唆する、といった展開を想定しておくのが妥当という気がします。

     米国の景気動向、欧州の財政問題、ユーロのシステムが持つ脆弱性、新興国のインフレ等々、株価が下がるファンダメンタルな要因が多くあることは確かですが、それにしてましても株価変動の激しさは多くの市場参加者の想定を超えています。

     先週のNY株式相場の波乱を見ていて、昨年5月6日に発生した「フラッシュ・クラッシュ」を思い出しました。昨年5月6日のNY株式市場で、あるヘッジファンドの大量の空売り(と言ってもたかだか7億円程度だったとのことですが)をきっかけにNYダウがわずか5分で700ドルも暴落した出来事です。

     当時の記事にこんなものがありました。

    「大手金融機関を取り巻く環境は依然として厳しい。6日に発生した「フラッシュ・クラッシュ」は米株式市場システムが抱えるぜい弱性を浮き彫りにした。

     当初はそれほど大きく下げていたわけではなかったのです。60ドル程度だったでしょうか。午後2時15分に「ブラック・スワン ? 不確実性とリスクの本質」の著者、ナシーム・テレブ氏が率いるヘッジファンドが大規模な取引を行いました。テレブ氏のファンドは、6月までに株価が3分の1下落するとの見方に750万ドル(約6億9300万円)を賭けたのです。

     この取引の反対の立場にいる銀行は自らのポジションをヘッジする必要に迫られ、リスクの相殺を目的に株式を市場で売却し始めました。

     市場はすでに神経質になっていました。一つにはギリシャ問題があり、また一つには過去数週間においてボラティリティが上昇していたことがあります。

     出来高は一瞬にして増加しました。2時37分、NYSEのコンピューターの演算速度が遅くなり始めました。情報のすべてに対処しきれず、株価のクォートも正確ではなくなりました。

     ナスダックなど他の取引所はNYSEと交信できない状態となり、システム全体が大きな混乱をきたしました。これと時を同じくして、大手投資会社ワッデル・アンド・リードが、株価が下落するとの見方に基づく大量の取引を行いました。

     2時40分、ダウ平均株価は急落し始め、その後の5分間は1分につき100ドルのペースで下げました。株価が下落するなか、売り注文が次々に実行される一方、買い注文が入ることはありませんでした。通常は1日のうちに2ドルと動かない優良銘柄プロクター・アンド・ギャンブルはわずか5分間で約35%下落し、投資家に強い衝撃を与えました。万が一に備え、多くが売り注文を出したのです。 」

     フラッシュ・クラッシュの原因は「株価下落をもたらしそうな経済情勢があった」ところに、「一部の投機筋の売りをきっかけに市場が混乱して投売りが出た」ということに尽きます。そして、その混乱の原因の「かなりの部分が取引システムにある」ということです。

     致し方ないことなのか、残念なことなのか分かりませんが、現在の株式市場の実態はこうしたことが起きるものである、ということは確かです。米国は極端ですが、日本株でも事情は似たようなものです。(東証も昨年初めから「高速取引システム=アローヘッド」を導入しています。)

     局面によっては、株価が大波乱するようなことになる、ということで困ったことなのかもしれませんが、一方ではトレーディング機会を提供する、ということでもあります。そういうものだ、とまずは認識して対処・対応を考えるということなのでしょう。
    コメント1件を表示する 2011/08/14 11:53

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