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  • モデレータの目(2011/11/12)

     欧州の混乱は、ギリシャ⇒イタリアへと波及し、イタリアとなればユーロゾーンの大国(経済規模で第3番目に大きい)の話ですから、ギリシャどころではない大ごとです。

     今週半ばにはNYダウが1日で400ドル近く下がる、という波乱を演じました。しかし、今のアメリカは外部要因として不安材料を抱えているとはいえ、けっこう経済がしっかりしていてそれに自信も持っている、ということのようです。

     経済は実はそこそこで景気後退の恐れはそんなに大きなものではない。仮に景気回復が思わしくないとしても金融緩和策を講じることで景気浮揚につなげることができる。といった読みなのでしょう。相対的に見れば、欧州がアメリカにオウンゴールをもたらしてくれた。新興国も米国の脅威にはそれほどなっていない、といったことから来る自信のようです。

     というわけで、週末に向けてNYダウは反転上昇して1万2千ドルを回復、という推移です。日本株は依然元気がなく、日経平均はついはNYダウに対して3500ポイントものビハインドになってしまいました。

     新興国の企業との競争に負けて海外市場の失い、欧州金融危機に際しては外資の引き揚げに会い、アメリカとの関係は依然ギクシャクしていて、国内では大震災に円高、加えてタイでは洪水、さらにはオリンパス事件に見られるように、日本企業のコーポレートガバナンス(企業統治)に疑問符が付く、といった具合でどうもよくありません。

     冷静に見れば、いくら競争力が相対的に落ちたと言っても、韓国や台湾との競争に敗退したというわけではありません。大震災は大打撃でしたが、復興需要による景気へのプラスということもあります。タイの洪水は一時的なものですし、オリンパスの企業統治問題はさずがに例外的な事件です。

     日経平均とNYダウを単純比較しても意味は薄いのかもしれませんが、少し前にはほぼ同じ水準だったふたつの株価指数がわずかの間に大きく乖離してしまうというのは何とも残念な話です。

     今現在のNYダウは、リーマンショック前の水準にほぼ戻った水準です。日経平均はリーマンショック前の水準のだいたい8割弱の水準に過ぎません。

     自国の戦略に期待することができる、という自信を(根拠があるのかどうか分からないのですが)持っているように見えるアメリカという国と、自信を持ちようがないとで思っているように見える日本という国、何でそんなことになっているのか・・・

     起きていることを素直に見れば、例えば三菱商事が南米で銅利権を手に入れるために数千億円規模の資金を投じる、とか、韓国、台湾企業に押されているとはいえ、日本製の電子部品の競争力は強い、とかボーイングの最新鋭ジェット機には東レの炭素繊維が大量に使われている、とか。それに何よりも、巨額の対外純資産の存在。

     大いに自信を持てる、ということはないにしましても、「新興衰退国」などと言われるほどひどい状態ではない。とすれば、政策の打ちようによって日本経済が強くなることはできないことではない。それを反映した程度の株価にはなっても良い、となると思うのですが、なかなか現実には相場の好転が起きないようです。

     毎年の恒例コメントのようになりそうですが、11月に買って(翌年の)春に売る、という程度の買いスタンスは取ることを想定して相場を見る、ということ位は出来ても良いのに、とつくづく思います。
    コメントする 2011/11/12 03:45

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