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  • モデレータの目(2012/5/13)

     今週金曜日、米国株式市場にフェイスブックが上場する予定です。時価総額7兆円規模の大型新規上場、SNS業界の大物ニューフェイス登場で市場の大きな注目を集めることでしょう。

     上場時の時価総額が、わが国であればトヨタ自動車に匹敵するのでから何とも大きなIPOです。

     フェイスブックの上場はひょっとするとアメリカ株市場の数ヶ月スパンの相場の転機になるかもしれない、という意味で大いに注目している部分もあります。

     アメリカ株は昨年秋から現時点まで半年強上昇を継続しています。一昨年、昨年と春の高値⇒夏・秋調整、という推移を示して来たこともあって、今年も同じような相場になるかもしれない、という想定があります。5月に売ってしばらく相場から離れろ、という言い方があるのですが、フェイスブックの上場をきっかけに株式相場が数週間~数ヶ月スパンの調整局面に入るのではないかという観測があるのです。

     一方で、アメリカ株の平均PERがまだ12倍ほどであること、上記のような想定をした市場参加者の「空売り」がけっこう積み上がっており、空売りの買戻しで一段高があるかもしれない、という予想ももちろんあります。

     強弱どちらの想定が実現するか?けっこう面白い見ものになるでしょう。私は個人的には、夏~秋にかけて調整局面入りの可能性の方が強いのではないかと思っています。すでに日欧の株式市場は調整局面入りしてしまっていますし、アメリカだけが異なる動きを続けることはなかなか難しいのではないかという気もしますし。もっとも、アメリカ株の株価水準は上記のようにたかだか予想PER(ダウ)は12倍ほどに過ぎませんので、下落すると言ってもその幅は限定的でしょう。個別銘柄で先駆したSNS関連銘柄の株価が大きく下げる、といったことが目立つだけかもしれません。

     いうれにしましても、フェイスブック上場直後は相場全体が短期的に急騰するかもしれませんが、それが数週間にも亘って続くと期待するのは難しいのではないかという感じを持っています。

     日本株については、ギリシャ・フランスなどの選挙後の欧州情勢の不安定を受けての株安・円高となっています。企業業績からしますと、現時点で今期の市場平均予想PERは13倍ほど、PBRはとっくに1倍を割り込んでいます。PERから見てきわめて割安とは言えないものの、割高感は相当に薄れています。

     企業業績については、「上場企業30%減益」、「上場企業今期24%増益」といった見出しの記事が昨日ありました。前者は朝日の一面、後者は日経の一面です。同じ企業業績の記事でもずいぶん印象が異なることになりますが、将来の企業業績を織り込むのが株価ということからしますと、後者の日経新聞の記事を重視すべきでしょう。

     企業業績の見通しから見る限り日本株のここからのいっそうの下落はそんなに心配はないのではないかと思います。アメリカ株が下落するとしてもここからはさほど追随しない可能性も強いのではないかという気もします。

     今後森を見ず木を見るの方針で個別銘柄に焦点を当てた買いサイドの戦術を取るとして、買いポジションを目いっぱい取るべきなどという推奨はもちろんできませんが、米国株の動向を見ながら下がれば買いというスタンスで腹五分目くらいの買いポジションになっても構わないくらいの方針は取っても良いのではないかという気がします。

     それにしましても、日銀の金融政策(緩和政策)が株安・円高に直結するものになってしまったのは残念なことです。「日銀がデフレ政策継続」と見られたことが原因ですが、今の日銀の金融緩和姿勢には日本円が部分的な基軸通貨化の進行途上にあるのかもしれないという視点が欠けているのかもしれないな、という気がします。

     デフレギャップが大きい限りはインフレになりにくい、という立場を日銀は取っているのでしょう。また総裁の発言等から明らかですが、財政規律が確立しないと国債と通貨の価値を守ることができない、という通貨の番人としての立場もより鮮明にしているように見えます。

     中央銀行として立派な方針には違いないのでしょうが、デフレギャップ解消のために企業が資本効率の向上を目指した戦略を遂行することが重要であること、財政規律の確率が重要だという論には賛成するものの、円高傾向は国際的な通貨の市場での円不足の表れという単純な見方からしても、もう少し積極的な緩和をしても良いのではないかという気がします。
    コメントする 2012/05/22 16:40

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