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  • モデレータの目(2012/6/10)

     今週は、14日~15日に日銀の金融政策決定会合があり、17日の日曜日にはギリシャの再選挙があります。先週のバーナンキ議長の発言は、今は何もしないという意味だった、でしょうから、「当然」日銀は「何もしないに違いない」というわけで、株式市場では日銀の金融政策会合では追加緩和見送りがコンセンサスになっているようです。こういう時に、追加緩和(長期債買いオペか何か)を打ち出せば「サプライズ」で株価は上がるのでしょうが、日本の中央銀行は常識の塊のようなところでしょうかから、「予想とおり」何もしないのでしょう。

     ギリシャの再選挙では、左派が主導権を握る可能性が強いと思われているようです。緊縮派は政権を取ることができまい、というわけです。となれば、EU・ECCB・IMFによるギリシャ支援は滞る、となって⇒ギリシャ破綻⇒ユーロ動揺⇒円高・株安、というシナリオを描く向きが多いに違いありません。

     ギリシャという「ドミノの札」を倒せば欧州全域で金融恐慌が起きるに違いない、というのが「投機筋」のシナリオの根幹だろうと思いますが、まさにそうなりそうだ、ということで、投機筋はワクワクしているでしょうし、秩序維持派は気が気ではない、というところでしょうか。

     冷静に考えますと、ギリシャがどうなろうと(それ相応の対策が打たれるのであれば)欧州が金融恐慌に陥るなどということはないはずです。唯一あるのは、「ギリシャがドミノの札として倒れて、欧州主要国に危機が波及する」というシナリオなのですが、パニックに陥ることのない対応策を打っておけば、どうということはないはずです。

     具体的には、1.個人の預金を保護する、2.銀行に資本注入して不安を取り除く、こんなところでしょうか。振り返って見れば、まさにわが日本国が金融危機の時に実施したことそのままです。

     ギリシャは放置するとして、ドミノ札がギリシャ以外に及ばないようにするにはどうするか?となれば、現状ではスペインを絶対防衛圏として断固救う、というのが現実的な行動目標でしょう。

     そういう意味で今日の報道にあった、スペインへの10兆円規模の支援、は、ひょっとすると相場の流れを変える可能性があるのかもしれません。スペインはそんなに大きな経済を持った国ではありません。GDPで見ますと、100兆円くらいですから、そこに10兆円の投入なら十分かもしれません。(もちろん、さまざまな債務を見て、10兆円では足らないだろう、という議論が出て来るのかもしれませんが。)金融危機時に日本に当てはめれば50兆円くらいの資金規模になる計算でしょうか。

     ギリシャ・ドミノのスペイン(イタリア、フランス)への波及は、不良債権処理必要⇒銀行の資本不足⇒信用不安・預金流出⇒政府による資本増強必要⇒政府が国債発行⇒金利上昇⇒財政悪化⇒国債発行できず⇒銀行部門の資本不足深刻化⇒金融危機、という図式です。

     政府が国債を発行して銀行に資本注入することができないなら、EUがやれば良い(安定化基金を使って)ということで、スペインにしてみれば一種の主権侵害のようなことになりかねませんので、うまく機能するかどうか分からないのですが、そんなことを言っている場合ではない、となれば案外うまく機能するかもしれませんんね。

     日銀の金融政策決定会合、スペインの選挙などを控えて、今週は神経質な相場つきになると想定されますが、スペイン(及び欧州)の情勢がどう変化して行くか?注目の週になるかもしれません。
    コメントする 2012/06/10 18:40

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