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  • モデレータの目(2012/6/23)

     世界的に株価は若干上向きとなっています。例えば、NYダウも日経平均も6月上旬の安値水準から見ますと7%方反発しています。

     為替レートも、円ドル、円ユーロともに、3月中旬からの円高傾向は反転しつつあります。欧州金融危機⇒円高・株安、という状況ではなくなりつつあるようです。

     うまくすれば、向こう数週間くらい株価の回復傾向が続いて、例えば日経平均で9500円辺りまで戻ることがあるかもしれない、ここから10%くらい上の水準ということになりますか、そんな感じではあります

     しかし、そうなるとしましても、どうにも日本の株式市場の軟弱さは気になるところです。

     冒頭に、NYダウも日経平均も6月上旬の安値からは7%ほど反発しています、と書きましたが、6月上旬の当面の安値に至る下落率を見ますと、NYダウは10%ほどであるのに対して、日経平均は20%にも及びます。

     数週間で株価指数が20%も下がる、などというのは「大暴落」の部類です。しかも、そんな大幅下落が20年にも亘る長期下落の後に起きている、それが日本株相場なのです。トピックスは6月4日には1980年代バブル崩壊後の「最安値」を更新する、という有様でした。

     下げに下げて、現時点で日本の株価は市場平均PBRが1倍割れ、予想PERが10倍強、という水準になっています。投資尺度で見て株価が割安かどうか?はなかなか判断の難しい話ですが、予想PER10倍という水準は現時点で世界の株式市場を見れば「平均的」です。

     20年スパンで株式相場を見ますと、予想PERが40倍~50倍という「割高市場」が20年以上かけてようやく「平均的な市場」になったと見ることもできます。

     予想PERが40倍から10倍に下がって、株価も4分の1になった、というわけです

     と言うことは、日本の企業の全体としても収益力は「20年間向上しなかった」ことになります・・・

     日本の産業の多くが韓国、台湾、中国などの追い上げで競争力を失い、多くの企業が事業からの撤退を余儀なくされ、破綻した企業も数多かった、という事実を振り返れば、20年にも亘って日本企業の収益が停滞した、というのは納得かもしれません。一方で、何とか収益の水準を維持して来たのは大したものだった、という見方もできるかもしれません。付加価値の合計であるGDPの数値が名目では20年くらい増えていないのですから、企業収益が増えなかったのも致し方なし、とも言えるかもしれませんし。

     しかし、それにしましても、どこまで続く泥濘ぞ、と思ってしまいます。日本経済と株式市場は、これからもこの泥沼の中を這い回るのでしょうか?どこかに突破口はないのか?

     実のところ、私は将来をそんなに楽観していません。一方で、私はこうした泥沼状態から日本が抜け出すのはそんなに難しいことではない、という感覚も持っています。問題は、日本人はどうも簡単な突破口を抜ける気があまりないようだ、と思えてしまうことです。

     泥沼状態から脱するのはそんなに難しくないとしても、泥沼状態から脱しようとしないのであれば、脱することができないのは当然です。そうであれば、泥沼状態は続く、と悲観するしかありません。そもそも、ひょっとすると、日本人の多くは今が泥沼状態だと思っていないかもしれない・・・

     株式市場を見る限り泥沼状態は明らかですが、社会を見ればそれほどひどくは見えない。そうなのかもしれませんね。

     日本が大変だ、大変だ、といった言い方はするつもりはないのですが、株式市場が示している警告に近い動きには注意を払っておく方が良いのではないか、という気は強くします。
    コメントする 2012/06/23 20:20

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