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  • モデレータの目(2012/6/30)

    ○何とか挽回、テクニカル?
     5月は呆れるしかないような下落振りだったのですが、6月はようやく反発、ファンダメンタルズの改善から来る株価上昇と言うよりもテクニカル、とか循環的なといった印象のある反発ではありました。

     欧州情勢も多少の好転が見られるようですし、アメリカでは依然として金融緩和期待が剥げていません。これから本格化する4-6月期の米企業業績如何、といった面はあるものの、向こう数週間は日本株相場は回復傾向を辿りそうだ、といったところでしょうか。

     6月の各株価指数等の騰落は次のとおりでした。

    日経平均    8542円 ⇒ 9006円 +5.4%
    ジャスダック平均  1313円 ⇒ 1336円 +1.8%
    NYダウ     12393ドル ⇒ 12880ドル +3.9%
    ナスダック   2827ポイント ⇒ 2935ポイント +3.8%
    円ドル     78.64円 ⇒ 79.86円 1.6%円安

     向こう数週間は回復傾向、と言いましても、日経平均が数週間で1万円大台を大きく超えて行く、という感じはなかなかしません。6月の上昇率がNYダウより日経平均の方が大きい、のではありますが、これは5月の下落率がNYダウより日経平均の方がはるかに大きかったから、といった事情の反映で、日本株が今の局面で自律的に大きく回復するという気にはなりにくいのです。

     とはいえ、日経平均が9000円台の半ば辺りまで回復し、市場では個別材料で賑わうものも出て来る、といったことになれば、今の株式市場にすれば上出来ということなのでしょう。

     為替レートは各国の金融政策の影響を大きく受けますが、わが日銀は率先して金融緩和する、デフレから大きく脱却する(=通貨価値の下落を受け入れる)気はないようです。水準からして、大きく円高に振れる恐れはあまりないが、かと言って輸出企業が望むような円の水準にはなりそうもない、というところなのでしょう。向こう数週間スパンで見れば80円内外で行ったり来たりになるのではないでしょうか。

    ○2012年6月の出来事
     欧州金融不安は、多少の改善への進展を見せつつも依然として根本解決には程遠い状況にあるようです。自国民の負担による欧州共同債には絶対反対のドイツと共同債による国債発行をもくろむ南欧諸国の間で妥協は難しいようですが、スペイン支援では新たな方策も出て来ています。政府を支援するのではなく銀行を支援する、という手法で、確かに有効な支援のように見えるのですが、一方では支援を受けにくくなるスペイン政府の債務(スペイン国債)の利回りが急上昇(価格は下落)する、という反応を引き起こしてしまっています。

     月末までの段階で、欧州首脳は緊縮財政だけではなく、10兆円を超える「成長資金投入」という成長戦略も推進する姿勢を見せています。(これを受けてユーロは反発、株価は上昇。)ドイツが少し妥協したという図式です。

     今後も欧州金融不安は、時折蒸し返されて為替市場と株式市場に悪影響を及ぼすと思われます。しばらくはこの材料と付き合わざるを得ないようです。

     アメリカ株はそこそこ堅調なのですが、景気は?と見ますとけっこう不安定です。景気回復不十分と言いますか、景気後退懸念と言いますか、先行き不安な景気という株価にとっての悪材料とを金融緩和期待が綱引きをしている状況です。

     時期的なタイミングからしますと、米大統領選挙前後からまた株式相場下落局面となりそうな気配も見えます。またいつもの「11月に買って5月に売る」というコメントを聞くようになるのかもしれません。

     日銀は、自らリーダーになって金融緩和をする気はない、しかし、何か混乱があれば(FRBに追随して)緩和を実施する、と決めたように見えますね。頼りない気もしますが、現実的な戦術ではあるのでしょう。

     消費税増税法案の衆院通過、東電の国有化、オリンパスの提携先決定、等々、わが国でもいくつかの進展がありました。しかし、いずれも大いに前向き、と言うよりは、後始末の感がして何とも勿体無い話です。もっと先へ先へと進めないものか、と思ってしまいます。大飯原発の再稼動決定についてもひとつ物事が解決した、という感覚にならないのが残念なところです。

     大手証券のインサイダー事案も実に残念な話です。このままでは、日本には大手証券会社(投資銀行)は不要、という議論が出て来かねない、という感じもします。大手証券OBによる詐欺事件もありましたし、大手証券会社が元気を取り戻してほしい、といった程度の認識ではダメなのでしょうね。企業買収とか、事業再編、新規上場、エクイティファイナンス、といった投資銀行の根幹業務が、わが国でもきわめて重要なことは変わっていないのですから、資本市場で活動する大手業者がしっかりしないことにはどうにもならないのですが。

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    コメント2件を表示する 2012/07/01 11:19

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