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  • モデレータの目(2012/11/4)

     3月決算企業の9月中間決算が今発表シーズンで、先週末まででおおむね3分の1くらいの有力企業の発表が済んだといったところでしょうか。数で言えば今週がピークとなるわ

    けですが、傾向はほぼ判明した、と言えるでしょう。

     つまり、輸出関連企業の業績は非常に悪い、とくに国際的な競争力を失いつつある組み立て型の電気機器メーカーの業績はまさに壊滅的、加えて、中国との軋轢を反映した業

    績悪化が顕著、しかし、内需関連はそこそこ堅調、といったものになっています。

     株価の反応はと見ますと、個別銘柄では、悪い業績発表⇒株価急落、といった動きがありますが、相場全体で見ればどちらかと言えばしっかり、となっています。(その結果

    として、今期予想ベースのPER(株価収益率)が以前の10倍くらいから現時点で14倍くらいに上昇してしまっています。)

     株価がそこそこしっかりしている最大の理由はおそらく「円安」でしょう。対ドルで円は久しぶりに80円台に下落しています。円安⇒輸出企業の収益改善期待、となって株価

    下落を小さくしている面があるのでしょう。

     市場別に見ますと、以前よりもマザーズ市場の銘柄の株価堅調が目立つようになっています。例えば、先週一週間の指数の騰落を見ますと、日経平均は1.3%の上昇に対して、

    マザーズ指数は4%上昇で、今年夏場の相場でマザーズ銘柄は大きく出遅れたのですが、それを取り戻し始めたようです。

     マザーズ市場は個人投資家が比較的力を持っている市場です。個人投資家の関心が多少なりとも回復していることを示しているのかもしれません。

     年末辺りまでの株式相場を見る上でいくつか注意あるいは注目しておく点があるように思います。

    1)為替の動向:円安傾向がこのまま続くかどうか?日銀が前回無制限の貸出制度というくせ球を投じましたので、これが機能するかもしれないと市場が思えば、けっこう円安傾向が定着するような気もします。今のところ、円安⇒株高、と見ておいて良いようですので、円安が定着すれば株価にはプラスでしょう。

    2)大統領選挙後のアメリカ株:オバマ、ロムニーどちらが勝つにせよ、大統領選挙後のアメリカ株については懸念があるという気が個人的にはしています。来年の財政の崖問題もありますし、アメリカでも日本(よりはマシにせよ)と同じように「決められない議会、政治」という問題があり、政策対応の遅れが株価に悪影響を及ぼす(というより売り方にチャンスをもたらす)恐れがあるように思うからです。アメリカ企業の業績も以前ほどの勢いがなくなっているわけですし、NYダウが年末まで1万3千ドル以上を悠々と保つ、というわけには行かないのではないか、という気がします。アメリカ株が大きく下げるような局面があれば、日本株への影響は避けられないでしょう。おそらく一時的なものとなるのでしょうが。

    3)中国との関係:中国で新しい指導者が決まった後に、日本との関係修復に熱心になる、とはなかなか想像しにくいことです。ますます先鋭化する恐れもあるでしょう。中国との関係が悪化したからと言って日本経済が壊滅するわけではありませんが、企業がさまざまに工夫して戦略を変更する必要は出て来るわけで、それはそれで厄介です。

     あとは国内政治、欧州情勢などにも注意が必要です。

     それから、根本的な問題として、日本企業が収益力を改善・向上できるのか、というより、利益に対してもっと熱心になる気が本当にあるのかどうか?個別企業の問題になるのですがよく見ておく必要がありますね。

     上記のような懸念材料を「通過」して、かつ日本企業の収益力向上の兆しが出て来れば、来年春以降には今よりかなり株価が上になるかもしれない、という期待が出て来るのではないか、と思います。

     そうであれば、現状で日経平均9000円より下は買いかもしれない、とか、例えばアメリカ株急落⇒日本株も大幅連れ安、の局面があれば思い切って買う、といった行動を取る価値があると思える、というものです。

     実務的には、日経平均9000円からみで多少買いポジションを取るとしても思い切って踏み込んだポジションは取らない(個別銘柄を見てポツポツ買う、といった作戦でしょうか)、しかし、年末までに大きく下げる局面があったら、そこでは踏み込んだ買いポジションを取ることを考える、といった対応を用意しておくのが良さそう、といったところでしょうか。
    コメント2件を表示する 2012/11/04 11:02

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