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  • モデレータの目(2012/11/25)

     過去2週間で日経平均は7%の上昇、かなりのスピードで株価の回復が起きたと言えます。同じ期間でジャスダック平均は1%の上昇に留まっています。日経平均が、先物主導、売り方の買戻し主導で上昇した、と想像させる動きです。(日本はどうせデフレで経済規模縮小⇒株価はまだ長期的に売られる、一方金融は相対的に引き締めなので円高は継続、ということで、円買い・日本株売りのポジションをとっていた投機的な資金などがあわててポジションを解消した、ということでしょう。)

     それでも年初来で見ますと、日経平均の上昇率は11%、一方ジャスダック平均は14%の上昇ですから、日経平均がようやく(急速に)ジャスダック平均の上昇率に追いついた、という姿です。

     日経平均の今年の高値は3月の10255円ですが、欧州金融危機⇒円高、景気鈍化、新興国景気の悪化、などを受けて下落し、6月には8500円以下に下落し、その後はおおむね8500円弱~9000円強の間を行き来する往来の相場付きでした。

     今最大の注目は、この半年近く続いたボックス圏の動きから日経平均が脱出できるかどうか?脱出できるとすれば、その後の上値をスパンに応じてどの程度に想定するか?というものでしょう。

     日経平均(あるいはトピックス)がボックス圏内の動きに留まった原因を考えて見ますと、米国経済・金融政策、欧州の金融危機、新興国の経済悪化、対中国関係、さらには昨年の東日本大震災の影響、など多くのものが思い浮かびますが、もっとも大きなものは何だったか?と考えますと、やはり「円高・(マクロ経済の)デフレ」だったと言うことができるでしょう。そのひとつの証しとして、比較的企業規模が小規模で内需企業が多く円高に対応しやすかったジャスダック上場企業の中に収益を向上させて株価がしっかりとなったものも多くあった⇒その結果ジャスダック平均は今年それなりに上昇、ということが起きた、と見ることもできると思われます。

     円高・デフレから脱出できるかどうか?はかかって政府の政策・金融政策にあります。ということは、政権が変わって財政支出が増え、金融がさらに緩和されるのようになるかどうか?ということでしょう。

     この2週間の日経平均(トピックス)の動きを見る限り、「市場にはそうした期待が確実に出て来た」と言えます。

     おそらくこの動きは肯定的に捉えて良いのだろうと思います。つまり、株式運用の視点からすれば、今の相場上昇を疑って空売りするなどよりも素直に買いスタンスをとる方が成功の確率は大きかろう、ということです。

     ごく目先を見ますと、例えば騰落レシオ(6日平均)が300を超えるといった具合で、テクニカル面ではかなり過熱感がありますから、数日スパンで反落するといったことが起きても不思議はありませんが、相場がボックス圏から「上に」抜け出すだろうという数ヶ月スパンの想定は変えることはないだろうと思います。

     数ヶ月スパンのトレーディング戦術上、11月に買って(翌年)5月に売る、ということがうまく行きそうだ、という見方に加えて、ひょっとすると、来年の夏くらいまでにどこかで日経平均が1ヶ月で2000円以上上昇するような「大相場」が期待できるかもしれない、という期待も出て来るかもしれない、とも思います。すでにこの2週間で日経平均は約700円上昇しており、上昇相場の初期にまず大きく上げる⇒反落のうねりを伴いながら順調に上昇⇒徐々に盛り上がってどこかで大きく上昇、といったイメージがつきやすくなっています。買い方からすれば大いに楽しみと言えます。(ただし、企業収益の水準が相場の頭を抑えますので、日経平均1万2千円超えは、かなりハードルが高そうだという気はしますが。)

     大型優良株の株価水準が順調に上がって行く+比較的中小型の株の中から材料を囃して急騰する銘柄が多く出て来る、といったことを確認しながら、数ヶ月スパンでの上昇相場をうまく活用することを考えておくと良いと思います。

     付け加えですが、このところの各党のトップの発言はなかなか面白いですね。自民党の安倍総裁には日銀による国債引き受け、などという失言があって一瞬引いてしまったのですが、うまく発言を修正(撤回)してことなきを得たようです。一方で、せっかく現実的な政権運営が評価された野田総理が(支持母体へのリップサービスなのでしょうか)社会主義的な発言をしたりしています。今の経済情勢からの脱出(将来もっと貧しくなるのではないか、という国民の不安の解消)を目指すなら、分配重視の社会主義的政策より経済拡大の目指す政策の方が(選挙での得票面でも)優位でしょう。その辺りの評価がどう出るか?興味あるところです。

     これも付け加えですが、日本はよく「失われた15年とか、20年」と言われるのですが、いつも書いておりますように、実のところ過去15年とか20年という期間は「日本経済が恐ろしいほどの規模とスピードで変化した時代」で、けっして「失われた」などと言える時期ではありませんでした。問題はただ一つで、「日本経済と企業はその変化の中であまり勝者になれなかった」ということ「だけ」です。

     例えば、米アップルは倒産寸前の状態から世界一の時価総額の企業に「変化」しましたが、わが国の大手電機企業は衰退の一途を辿りました。その差、「だけ」という気がします。われわれはこの20年の変化の恩恵を多く享受しています。インターネットの発達、携帯電話の進化、PCの能力向上、等々を見れば明らかでしょう。

     おそらく、日本経済の足を引っ張って来たのは、大きく言えば「経営者の能力の問題」であり、「規制を含む政府の政策の問題」なのでしょう。経営者が「真の経営」に注力し、政府が有効な政策を打ち出せば、日本企業が一方的に競争力を失っていく流れには十分に歯止めが掛かるのではないかという気がしますね。
    コメントする 2012/11/25 11:57

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