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  • モデレータの目(2013/2/17)

     日経平均は、先週ほとんど横ばいの0.2%上昇、これに対して、ジャスダック平均は3.5%のマイナス、マザーズ指数は6.1%の大幅下落、2週連続の下落となっていました。

     年初来で見ますと、日経平均は7.5%の上昇、ジャスダック平均は9.5%の上昇、マザーズ指数は22%の上昇となっています。

     いずれも年初来では上昇なのですが、日経平均は2月6日の高値11498円から300円方、約3%の反落水準、ジャスダック平均は約4%、マザーズ指数は18%ほど今年の高値から反落した水準になっています。

     大雑把に見て、日経平均は買いの勢力の後退、利食いの売りによって上昇力が鈍りつつある、といったところ。ジャスダック、マザーズは、年初から個人の投機的な買いの流入(バイオ関連、IT関連株など)によって急騰したが、利食い売り⇒信用の投げ、によって急反落局面、とすることができそうです。

     テクニカル指標を少し見てみますと、騰落レシオ25日平均は昨年12月中旬~今年1月中、140%を超える高水準だったのですが、先週は100%すれすれにまで低下、騰落レシオ6日は、一時の200%超水準から先週の金曜日には44%に急低下しています。

     株式相場は、大勢上昇トレンドをまだ失っていないものの、目先はテクニカルな調整局面に入っており、その調整局面が「そろそろ終わるかもしれない」という局面のようです。

     アベノミクス相場のここまでの上昇率は、日経平均で見ておおむね3割ほどです。進行中の相場を過去の相場になぞらえるのは難しいところもあるのですが、2005年夏~2006年春の上昇局面では、日経平均は50%以上(時点の取り方では約60%)の上昇率を示していましたから、アベノミクス相場が強力であれば、まだ次の上昇段階が待っている、と
    見ることもできるでしょう。

     相場の上昇の力の強さは、最終的には企業収益の伸び如何です。例えば、来年度の企業業績が100%増益、となるのであれば、現状の予想PERは20倍強ですから、これが10倍程度に低下する予想になるわけで、株価水準がここからさらに5割やそこら上昇したとしても不自然ではありません。日経平均で見れば1万5千円を超える、ということになります。

     来期100%増益はなかなか見通せないと思いますが、30%~50%の増益であれば、今の環境からして可能かもしれません。アベノミクス相場はまだ1~2割くらいの上昇余地を残している、ただし、企業業績が大きく改善するような環境が整うのであれば、と言えるのでしょう。

     日本株を取り巻く「環境」を概観してみます。

     まず、企業の経営環境について見ますと、一番大きなものは円相場でしょう。円安は間違いなく日本の輸出関連企業の収益好転に寄与します。一方で、輸入物価の上昇を通じて、輸入関連企業の収益を圧迫します。現状で見ますと、円安によって輸出関連企業の収益が好転する方が、日本株には全体としてプラス、となっているでしょうから、現状の円レートは株式相場には「まだまだプラス」でしょう。

     諸外国の株式相場の状況も日本株に影響します。現状を見ますと、アメリカを始め諸外国の株価は比較的好調です。例えばアメリカ株はあと数%の上昇で史上最高値、というところにいます。足もと米株は足踏み状態ですが、これが最高値突破といった動きになれば、日本株には好影響です。また、中国株の回復傾向も日本株には援軍になるでしょう。

     政治情勢は、国内では安倍首相の支持率の高さを見ても分かりますように安定している、と言えるでしょう。今来週辺りに明らかになる日銀総裁人事で安倍首相の意図通りの人選ができるかどうか、今週の日米首脳会談でTPPを含めてアメリカとの連携を確認できるかどうか、といったことを確認しながら相場は進むのでしょうが、それほど懸念はないのではないでしょうか。

     地政学的情勢はあまり良好ではありません。日中関係は悪化したままですし、北朝鮮の行動は明らかにリスクです。とはいえ、日中間で武力衝突が発生する、とか、北朝鮮が軍事行動を起こす、ということはまずないのではないか、と思われますので、株式相場としてはこうした要因は基本無視、となりそうに思います。

     市場参加者の動向については、外国人投資家、国内機関投資家と個人を分けて見るほうがいいように思いますが、外国人投資家は今のところ圧倒的な規模の買いを見せている、というわけではないようです(2005年夏からの買いに比べて、という意味ですが)。国内機関投資家は一貫して売り越しであり、その傾向は今後も変わらないでしょう。国内機関投資家の売りを吸収して余りある買いを外国人投資家が入れているとはいえ、そんなに迫力があるようには見えません。ただ、これから年度末~新年度に向けて、国内機関投資家の売りは徐々に減って行く可能性があります。年度末ぎりぎりに売る機関投資家は少ないでしょうし、新年度入りからいきなり大量の株を売るとも思えないからです。

     そうなりますと、需給の観点からは好転ということもあり得ます。好転した需給が相場の上伸を促すという展開を想定することも可能でしょう。

     個人については、PERが数百倍とかPBRが数十倍といったバブル水準の株価を値動きの良さに誘われて大胆に買う、という行動を取るようになっています。それが、バイオ関連とか一部のIT関連株の急騰と急落を引き起こしているのですが、この2週間ほどで投げは一巡してここから新しい投機的な資金の動きが相場の上昇を演出する、といった局面に入るのかもしれません。

     外圧とか対外経済摩擦も状況によっては株式相場に大きな影響を与えます。現時点で言いますと、アメリカとの関係が悪化しないか、とか、中国における日貨排斥の動き、とか、日銀の金融緩和⇒円安、に対する反発とか、そういったことですが、対米関係はおおむね良好、対中国関係は経済面では好転しつつある、といったところでしょう。

     昨日のG20の結果を見ましても、現状アベノミクスに対しては評価を控える、というのが海外の姿勢のようです。ドイツ、韓国は円安で自国企業の輸出競争力が低下しますから声高に円安政策と断じて非難しますが、他国は静観姿勢でしょう。

     このことろの相場の足踏みあるいは反落が、アベノミクス上昇相場の上昇途上における短期的な調整局面であるかどうかは断定できることではありませんが、仮にそうだとしますと、その調整は今来週辺りには終了して、顕著な上昇局面が到来するはずです。そうなるかどうか、注目しておく価値があるでしょう。
    コメントする 2013/02/17 12:31

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