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  • モデレータの目(2013/3/3)

     アベノミクス相場の基点を昨年11月中旬(日付で13日)としますと、先週末までで上昇率は3割強(34%)となります。ただし、上昇率はこの1ヶ月ほどは鈍化しており、日経

    平均の上昇率は、1月末から先週金曜日(3月1日)までで見ますと、4%に低下しています。

     アベノミクス相場のここまでを、昨年11月13日~今年1月31日、と今年1月31日~3月1日までの期間に分けて、いくつかの代表的な銘柄及び指数の上昇率を比較してみますと、以下のようになります。

    銘柄 ~今年1月末 1月末~3月1日
    トヨタ +41% +9%
    キャノン +38% ±0%
    ソニー +58% -2%
    以上輸出関連銘柄

    地所 +44% +11%
    三菱UFJ +49% ±0%
    三越伊勢丹 +28% +18%
    以上内需関連銘柄

    日経平均 +29% +4%
    ジャスダック +19% +4%
    マザーズ +39% +13%

     これらの数値から読み取ることのできる上昇の性格は以下のとおりです。

    1)指数が大幅に上昇しているということで、あらゆる銘柄が上昇してはいるのだが、今年1月末までは、輸出関連銘柄の上昇が大きかった。しかし、1月~直近までで見ると、輸出関連銘柄の上昇よりも、内需関連銘柄の上昇の方が大きいようだ。

    2)上記の地所に限らず、内需関連銘柄の代表である不動産株の上昇率が大きく、先週などでは倉庫株などという典型的な内需関連銘柄の上昇が目立っている。

    3)ジャスダック、マザーズなどの上昇率が日経平均を上回っており、個人の投機的資金の流入が大きいようだということを示している。

     アベノミクスは3本の矢「金融緩和」、「機動的な財政支出」、「成長戦略」で成り立っている、としますと、相場を動かす材料という観点からアベノミクスを見ますと、相場上昇への原動力となるのは、「円安」、「流動性の増加」、「経済成長⇒企業収益の向上」などと見ることができるでしょう。

     そして、市場の目からして、これらが明らかとなる(なった)順番は、「円安」、「(過剰)流動性」、「企業収益の向上」となると思われます。

     現実の株式市場において、真っ先に輸出関連銘柄の株価が上昇し、次いで今「流動性」関連の不動産、倉庫株などが上昇している、というのは非常に分かりやすい現象であろうかと思います。

     いずれにしましても、株式相場は今単純に「円安」⇒「株高」という局面から脱しつつあることは確かなようです。

     このようなシナリオを相場対処の作業仮説として採用するのであれば、相場全体はまだまだ上昇余地を残していること、内需の大型株などがさらに上昇した後、企業収益の来期の動向などを睨みながらさらに上昇する銘柄が出て来るであろうこと、などを想定することができるでしょう。

     私は個人的には、アベノミクスは日経平均1万2千円をクリアし、その後1万円を割り込むことなく相場が推移するのであれば十分合格、であろうと考えています。日本企業の現実の収益力を考えれば、株価が日経平均1万2千円を超えて大きく上昇するのは簡単ではない、と思うからです。

     しかしながら、現実の相場として期待してポジションをどう取るか?という観点からしますと、3月中に1万2千円をクリアし、4月上旬には1万3千円、5月上旬に1万4千円と「オーバーシュート」し、その後1000円を超える規模の反落を見る、という相場推移を想定したいと考えています。過剰流動性を背景に相場が動くとすれば、その程度のオーバーシュートはあっても少しもおかしくない、と思うからです。

     日本を取り巻く外部要因を見ますと、欧州の情勢、アメリカの政治情勢、対中国関係、対韓国関係、等々、懸念なしという情勢からは程遠いものがあります。株価が上昇すればするほど、何かの悪材料に対する耐性はなくなって行きます。そうであればこそ、そうなる前に株価ができるだけ高い位置にまで上昇しておいて欲しいものだ、という気がしますね。
    コメントする 2013/03/03 15:36

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