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  • モデレータの目(2013/3/3)

    ○連騰キープ
     2月の株式相場は中旬まで新興市場の株価が急落するとか、大型株の相場が利食いで足踏みする、あるいは外部の悪材料としてイタリア総選挙の結果、アメリカにおける政府支出の強制削減懸念(実現してしまいました)、などもあって、連騰が途絶える恐れもあったのですが、月末に至って米経済の好調を示す経済統計の発表や、日銀総裁に「リフレ派」の黒田アジア開銀総裁が決まりそう、といった好材料に反応して連騰をキープしました。これで連騰7ヶ月目です。

     2月単月で見ますと、昨年11月以降、安倍政権誕生⇒円安⇒輸出関連株上昇、といった流れにやや変化が出て、不動産株、小売株などの内需関連銘柄の株価上昇が目立っていました。

     ジャスダック市場や、マザーズ市場では、いつも書いていますように、市場をリードするのが「個人」なのですが、年初からの急激な上昇の後、2月中旬までは利食いなどの売りで指数も急落という状況でした。しかしながら、個人資金はいわゆる「回転が効いている」状態にあると見られ、下旬にかけてはすかさず反転上昇する、という推移を示していました。信用取引における規制の緩和の効果、直近の新規上場銘柄の上場後の株価急騰などが個人資金に活気を与えているものと思われます。

     2月の各株価指数等の騰落は次のとおりでした。

    日経平均    11138円 ⇒ 11559円 +3.8%(7ヶ月連騰)
    ジャスダック平均  1576円 ⇒ 1627円  +3.2%(中旬から反転上昇)
    マザーズ      531ポイント ⇒ 573ポイント +7.9%
    NYダウ     13860ドル ⇒ 14054ドル +1.4%(依然史上最高値を覗う動き)
    ナスダック   3142ポイント ⇒ 3160ポイント +0.6%

    円ドル     91.17円 ⇒ 92.34円 1.5%円安(円安の勢いは鈍化か)

     3月の相場については、外部要因と内部要因としての需給が大きなポイントとなろうかと思います。外部要因については、欧州情勢とアメリカの政府支出に関するものが大きいでしょう。イタリアがおかしくなる、とか、米議会と大統領の対立がさらに激化する、といったことが起きず、需給において年度末に向けての売りの圧力がさほど強いものとならないとしますと、日経平均で見て1万2千円を超えて行く展開も想定されます。

     外部要因としては、中国との関係、韓国との関係も依然注視を怠れない情勢です。中国軍が暴発する恐れがどの程度なのか?よく分からないというのが現実でしょう。日本側が冷静に対処しているのが救いで、少なくとも当面は日本の自制を期待したいものです。

     アベノミクスは、3本の矢のうち「機動的な財政支出」は国会を臨時予算が通る、という形で実現しました。今のところは「期待」だけの状態である第一の矢「金融緩和」について、今月にも黒田新総裁による何らかの発言があり、相場に大きな影響を与えると予想されます。市場がどう受け止めるか(おそらくは材料出尽くしとなるのではなく、円安の反応となりそうですが)注視しておく必要があるでしょ。私は個人的には、黒田発言で大きな円安とはならず、円安の水準が安定する、という気がしています。(95円~100円のレベルで安定しそうだという雰囲気に市場がなる、という意味です。)

    ○2013年2月の出来事
     安倍首相は、アベノミクスの工程をスピード感をもってこなしているようです。日米首脳会談は十分合格でしょうし、補正予算、農業対策、中小企業対策などについても、矢継ぎ早に対策を打ち出しています。これまでの政権にはない実務的な対応と評価できるでしょう。

     中でも、米国との関係を修復しつつあるのは心強いことです。ドイツや中国がアベノミクスに否定的な発言をするのは想定の内ですが、アメリカから否定的なニュースが伝わるのはいかにもまずい話です。今のところはそれを封じることに成功しているようです。

     貿易赤字の拡大は気になるところです。今のところは、貿易赤字⇒円安⇒物価高⇒悪い円安加速、といった悪循環にはなっておらず、流動性拡大期待もあって長期金利も安定しています。この構図が壊れないうちに、日本経済の成長率を高め、企業収益を好転させなければなりません。政府・日銀は物価について2%上昇を目標にしていますが、物価を上げることが最終目標ではなく、経済の拡大と所得の増加、企業収益の向上が目的のはずですから。

     株高と円安によって、昨年10-12月期の公的年金の黒字が5兆円に上ったというニュース、給付の増加と加入者の減少という日本の年金にとって株高と円安は大きな助けです。いつまでも株高と円安に頼ることはできないわけですから、年金制度の改善が必要ですが、少なくとも時間稼ぎはできているようです。

     ここからは円安のニュースよりも、日銀の金融政策と政府による成長戦略に関連するニュースの方が多くなって行くと想定されます。市場との関係は、日銀や政府が打ち出す政策に対して市場が価格上昇で応える、というのがふつうに言うところの「市場との対話能力の高さ」であり、単なる説明責任を果たすのどうの、という話とは違います。上昇相場はいずれは終わるわけですが、あと少しの間、日銀・政府が市場との関係を良好に保って、相場水準がさらに上に行くことを期待したいものです。日銀・政府が市場と良好な関係を保つことに成功すれば、円にせよ株価にせよ、余裕をもった水準で今後のさまざまな問題に対応して行くことができます。自虐自傷的な対応に追われるより、その方がはるかにマシなことは確かでしょう。

    2月1日 円一時92円台、ユーロは125円台
    2月2日 米景気回復期待高まる NYダウ1万4千円台回復
    2月3日 時価総額1兆円銘柄71社に急増、2ヵ月半で1.5倍
    2月4日 パナソニック、ストップ高、ソニー、シャープ株も急伸
    2月5日 南欧株、政治不安で急落 スペイン首相に不正資金疑惑
    2月6日 日経平均、リーマン・ショック後の高値更新
    2月7日 欧州中銀、政策金利を据え置き
    2月8日 2012年経常黒字4.7兆円、1985年以降で最少
    2月11日 米高官アベノミクス支持⇒円安94円台半ば
    2月12日 甘利大臣3月中に日経平均1万3千円と発言 北朝鮮核実験実施
    2月13日 G7、足下の円安容認? 相場見通し交錯
    2月14日 10-12月GDP、年率実質0.4%減
    2月15日 10-12月GDP、ユーロ圏0.6%減
    2月16日 日本車世界販売2013年は2500万台超、円安追い風
    2月17日 G20、通貨安競争回避の共同声明
    2月18日 農業輸出10年で世界第3位に、と
    2月20日 1月貿易赤字過去最大の1.6兆円
    2月21日 公的年金の運用資産配分13年度中に見直し⇒国内株式への配分増へ
    2月22日 女性の賃金、過去最高更新
    2月23日 日米首脳会談TPP例外を確認
    2月25日 日銀総裁候補に黒田氏⇒円安・株高、日経平均1万1600円台
    2月26日 イタリア選挙、安定政権困難の見通し⇒世界的に株価下落
    2月28日 鉱工業生産2ヶ月連続改善
    3月1日 米歳出削減法案妥協案可決断念
    3月2日 10-12月公的年金5兆円黒字
    コメントする 2013/03/03 17:01

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