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  • モデレータの目(2013/3/10)

     日経平均は、先週金曜日3月8日まで7日連騰、その間の上昇幅は1030円に達しています。また、先週は1週間で日経平均が677円上昇、この週間上昇幅6677円は、リーマンショック後の相場回復期にあった2009年12月4日に終わった週の週間上昇幅941円以来最大の上昇幅となっています。

     日本の株式相場はようやくリーマンショック後の下落を取り戻した、という水準にまで回復しました。

     アメリカにおけるダウ工業株平均の史上最高値示現(金融緩和継続+景気回復の兆候を受けて)、欧州の一応の落ち着き、などを背景とした日本株の上昇ですが、もちろん、新総裁就任後の日銀の金融緩和期の期待、円高修正による来期の企業業績回復などを織り込みつつある上昇相場でもあります。

     ただ、相場上昇のピッチが加速しているように見えることからしますと、日本株の場合「需給の好転」も大きな要素であるように思われます。

     例年年度末の3月になりますと、企業や機関投資家あるいは機関投資家の受託を受けた信託や投資顧問などの株売りが目立つものです。10年以上に亘る株価不振で、企業は持合解消を進め、機関投資家は日本株の保有割合を落とすということをやって来ていましたから、年度末には次の年の株式保有の目標に向けて売りが嵩むという事情があったのです。

     持合の解消や機関投資家の日本株保有比率引き下げなどは、株価が低迷することを想定して行われた部分が大です。(もちろん、構造的な要因もあるのですが。)となれば、株価に上昇期待があるのであれば、彼らの売りは規模が縮小しても不思議ではありません。

     今年の場合、来年度以降年金などの日本株保有比率を引き上げようという動きすらあるのですから、今年度末に向けての売りが減少しても不思議ではありません。

     こうした事情を反映して今現在の日本株の「需給」はかなり好転している可能性がある、ということは言えるのかもしれません。

     日経平均1万2千円強という現在の日本株の水準は、来期以降の企業業績の見通しを反映して「まあまあ妥当な水準の上の方」というところではないでしょうか。

     日本株を「まあまあ妥当な水準の上の方」にまで引き上げた、という観点で安倍政権の「成果」と見ることができるでしょう。民主党政権下では、さまざまな要因があったにせよ、達成できなかった水準なのですから、安倍首相の実績と言っていいと思います。(たいしたものだと正直思います。)

     企業業績の見通し等からしますと、日本株がここから当然さらに大きく上昇するとはなかなか言えないところでしょう。予想PERはすでに20倍の域に達していますから、去年の秋のような「割安感」は今は乏しいと言わざるを得ません。

     上昇局面はすでにおよそ8ヶ月目に入っていますし、そろそろ反落局面入りするのではないか、という見方はもうここからは無視はできないでしょう。

     しかし、相場の勢いには「慣性」があるでしょうし、上昇にせよ下落にせよ相場は大抵「行き過ぎる」ものです。(オーバーシュート、という言葉をよく使います。)

     おそらく、日本株はここから6週間~8週間くらい、つまり5月上旬辺りまで、「オーバーシュート」の領域で動くのかもしれない、という想定にはあまり違和感を感じません。

     今現在(3月の上旬)に日経平均が1万2千円を突破したわけですが、来月4月の上旬には1万3千円を突破、5月の上旬には1万4千円を突破、といった相場推移があってもそんなに不思議ではない、ということになるでしょう。

     ただし、上昇相場は「常に」いずれ終わります。上がれば上がるほど、反落も大きくなります。日経平均が1万4千円水準にまでオーバーシュートすれば、おそらくは2000円幅の反落もあるでしょう。

     このコラムでは、「10月は株式相場が一番危ない月」とか、「11月に買って5月に売る」、といったフレーズをしばしば引用して来ています。昨年秋から今年の春にかけては、「11月に買って5月に売る」という表現がドンピシャになるのかもしれない。そんな気はします。
    コメント2件を表示する 2013/03/10 16:17

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