女流棋士 坂東香奈子さんの将棋ブログ ばんかな! 将棋の世界へようこそ

第17回 関根一門

著者=坂東香菜子 プロフィール

 今月の10、11日、岡山県倉敷市に行ってきました。「倉敷市」の40周年記念イベントに出演しましたが、同時に現地では第34期女流名人位戦第二局が行われました。

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▲「サクラサク」を祈って……。おととしの上野公園です。

 この女流名人戦は先日終了し、矢内女流名人が名人位を防衛しました(第32期に奪取してから、3期連続ということになります)。

 矢内女流名人は、私の「一門」の女流棋士で、アマチュア時代から憧れの存在でした。 綺麗で優しく、さり気ない心配りができる方です。初めて携帯電話を買うとき、密かに同じ機種にしたのも懐かしい思い出です。

 棋士の養成期間に入会する際、必ず棋士に「入門」し「師弟関係」を結ぶ決まりがあります。私は飯野健二七段の門下で、飯野七段の師匠は関根茂九段です。前述の矢内女流名人は関根門下、「同門」ではありませんが「関根一門」ということで、将棋界における家族のような間柄なのです。

 「一門」の規模は様々です。10名を超える弟子を持つ棋士もいれば、弟子は一人だけという棋士もいます。普段から密に連絡を取ったり、定期的に研究会を開いたりする一門もあれば、顔を合わせるのは仕事先や行事の時のみという一門もあるようです。

 関根一門の棋士や奨励会員には、入門当初からずいぶん可愛がってもらいました。「少人数だけど、結束力はあるよね」とよく言われますし、私自身そう感じています。

 初めてお話する棋士から「坂東さんとは初対面だけど、○○や△△(一門の先輩の名前)が可愛がっていたから、名前は昔から知っていたよ」とか、「坂東さんの対局の日には、たいてい一門の棋士が将棋会館でVSやっているよね」などと言われたことがあります。頼りない私を、一門の先輩や後輩が心配しながら見守ってくれているようで、申し訳ないやら有難いやら……。

組織図

▲組織図

 昨年は、幼い頃から仲良しだった弟弟子が棋士になりました。棋士になるには奨励会三段リーグ(一期半年)で1位または2位の成績を収めなくてはなりません。四段になったら、また棋士のリーグ戦が始まります。

 現在、関根門下の某棋士がC2というクラスで、また某奨励会員が三段リーグで、それぞれ2番目の成績を上げており、近々リーグ最終日を迎えます。「思い出作り月間」のイベントのひとつに祝勝会が加わることを祈る毎日です。


将棋小話

 江戸の地に新しく生まれた文学の代表的なものに川柳があります。その担い手は、一部の武家を除いて、多くは庶民でした。季語や切れ字などの制約はなく、口語を用い、人生の機微や世相・風俗をこっけいに、また風刺的に描写する川柳。この題材には将棋を詠んだ句もたくさん残っています。

 「あしたでも剃ってくれろと飛車が成り」(誹風柳多留五篇37)

 床屋で順番を待っている間に将棋をしていたら、飛車が成りこみ形成がにわかによくなってきた、こうなったらもう手が放せない、頭を剃るどころではない…という情景を詠んだものです。

 「煙出ぬ葉を吸ッて居ル負け将棋」(万句合 明和元年の投句)

 なかなか次の一手が出ずに盤面を見つめている将棋指しの様子が目に浮かぶようです。

 将棋は文学だけの題材ではなく、錦絵や狂画といった絵画の世界でも数多く描かれるなど江戸庶民の暮らしに深く浸透していたのです。

【将棋情報】

◎女性限定将棋イベント「将棋日和」のご案内

 女性限定の将棋に親しんで頂くことを目的とした一日将棋イベントです。初心者から、楽しめる充実した内容の催しが下記のように開かれる予定です。講師には、若手の新鋭棋士と女流棋士をむかえ、賞品も用意されたゲームや、トークショー、講座や席上対局など盛り沢山に行われます。

日 時 2008年3月22日(土) 12時30分受付開始
会 場 東京都渋谷区千駄ヶ谷2-39-9 東京・将棋会館
内 容 ・入門者・初心者向き講座
・席上対局(矢内理絵子女流名人 vs 藤田綾女流初段)
・席上ペア目隠し10秒将棋(当日対局者を決定!)
・トークショー
その他、おやつタイムでプロ棋士、女流棋士と談話(軽食あり)やゲーム大会(TDLペアチケットなど、他賞品がでます)
参加料 1,000円(税込)※当日受付にてお支払いをお願い致します。
定 員 30名様
※参加資格は、16歳以上の女性に限ります。
※応募者多数の場合、抽選とさせて頂きます。
※3月中旬頃にご参加の仔細を書いた、お葉書を発送させて頂きます。そちらの発送をもって、応募者多数の場合の当選のご通知とさせて頂きます。
お申込み オンラインにてお申込みを承っております。
お申し込み・お問い合わせは
http://www.shogi.or.jp/event/index.html
(申込期限は、3月7日(金)23時55分までとなります。)

詳細は → 日本将棋連盟 道場課 03-3408-6167(10:00~20:00)

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