書き手紹介いまどきの葬送事情 目次

第1回 香典の相場っていくら?

連載にあたって

 引退後意外と出費がかさむのが慶弔費。また不慣れな事なので作法も自信がない…という方も多いようです。

 ここでは、おもに慶弔の「弔」に関しての知識や作法について連載していきたいと思います。私ども葬儀お墓サポートセンターでは年間4000~5000件の葬儀やお墓、法事や法要などに関するご相談や質問を頂いております。その中でも特にご質問の多い事柄を中心に連載してまいります。

 第一回目は「香典」について。

 香典と一言で言っても、

   いくら包めばいいの?
   表書きは?
   どんな入れ方をするの?
   どうやってお持ちすればいいの?

 など、たくさんのご質問を頂きます。

 ということで、香典について色々とご案内してまいりましょう。

香典の相場って一体いくら?

 あくまでも目安となりますが下記のような金額がひとつの基準となっています。

ご近所 3,000円~5,000円
知人・友人の家族 5,000円
知人・友人 5,000円~10,000円
同僚・上司 5,000円
部下 5,000円~10,000円
祖父母 10,000円
両親 50,000円~100,000円
ご兄弟 30,000円~50,000円
おじ・おば 10,000円
親戚 5,000円~10,000円

 仏事に偶数は使わないとされてきましたが、近年では20,000円も用いられます。4や9のつく金額は「死」「苦」を連想させるため、避けた方が無難かもしれません。

 また、香典袋も包む金額によって使い分けするとよいかと思います。あまりに立派な香典袋に見合わない金額というのは避けたいですね。

 目安としては、

  3,000円~10,000円
    水引が印刷された簡易タイプ。中包みがない場合もある。

  10,000円~30,000円
    黒白の水引もしくは双銀の水引がついているもの。

  30,000円~50,000円
    高級和紙、双銀の水引のもの。

  50,000円~
    高級和紙で、立派な水引のもの。
    少し大きめで厚みもある。

 なお、関西などでは最近お香典を辞退するケースも増えてきております。

地域によっては香典が500円や1000円と決まっている地域もあるようです。戦後、経済的に困窮していた時代、香典や香典返しによる相互の経済的負担を減らすために香典の金額が低く取り決められた地域があったようでその名残のようです。
香典の表書き

 表書きはそれぞれ宗旨宗派により異なりますが無難な表書きは

  仏式の場合 お香典

  神道の場合 御榊料

  キリスト教式の場合 お花料

となります。

・仏教の場合
仏教の場合、多くの宗派では四十九日で成仏するという考えのもと四十九日までを「御霊前」四十九日後の法要などでは「御仏前」という表書きを用います。ただし、例えば浄土真宗では「霊」という考えは無く、亡くなった時点で即浄土に往生したという考えの為、四十九日以前でも「御仏前」を用います。

・キリスト教の場合
「御花料」が一般的ですが、カトリックでは「御ミサ料」「御霊前」も可です(プロテスタントでは許容されていません)。

・神道の場合
「御榊料(おんさかきりょう)」「御玉串料」「御神饌料(ごしんせんりょう)」もしくは「御神前」などもOKです。また、神式でも「御霊前」は使用できます。

 以上のように、宗教宗派によって表書きは異なります。ただ、現実的に、弔問する喪家の宗教、宗派を確認しておくことが無理な場合もあると思います。そういう場合は、自身の宗教、宗派に合わせた表書きにされるとよいかもしれません。

 中包みには郵便番号、住所、氏名、金額を書きます。中央には自分の姓名をきちんとフルネームで記しましょう。薄墨の筆ペンで書くという説が有力ですが、諸説あるので通常の黒い筆ペンでも問題ございません。

 親しい間柄であってもきちんとすべて書くことで、後でご遺族がお香典の整理をする際に随分負担が軽減されます。

 金額は壱(イチ)、弐(ニ)、参(三)、萬(万)というように漢数字で書きます。

香典の包み方・渡し方

・包み方
 香典袋は袱紗(ふくさ)に包んで持っていくことが好ましいです。袱紗の色は、黒・緑・藍・青・鼠色などが適切です。

・渡し方
 通夜か葬儀のどちらかに受付で相手が読める向きにして両手で渡しましょう。その際、「この度はご愁傷様でした」等の挨拶の言葉を添えることをお忘れなく。

 お葬式の場でよく見かけるのが、香典袋をかばんやポケットから直接だすケース。中には、コンビニの袋からバリバリと音を立てて取り出し、受付近くでペンを借りて…というケースも。大人としてやはり袱紗(ふくさ)から取り出して受付にお出ししたいものですね。

 そんな私も袱紗(ふくさ)には苦い思い出が。19歳で上京した時、母がエンジ色の袱紗と青色の袱紗を持たせてくれた。東京で何か慶弔ごとがあった時にはちゃんとこれに包んでお持ちしなさいと。22歳の時、初めて友達の結婚式に呼ばれ袱紗を手にした。

 エンジ色があまりに鮮やかでちょっと派手だなぁと、控えめな青の袱紗を選択。受付前で、裸のまま祝儀袋を出す友人を尻目に得意顔で袱紗から祝儀袋を取り出すと「それ、お葬式用の袱紗だよ」と…。

提供:葬儀サポートセンター
http://www.sougi-support.net/
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