今月の写真 = “蒸気の里”熊本県岳の湯温泉 セカンドライフに活かす 温泉のこ・こ・ろ
文・写真 温泉評論家 石川 理夫
プロフィール

第117回 ミシュラン唯一の三つ星温泉!

○ミシュランのフランス語版日本ガイドで温泉紹介

 フランスのミシュランガイドといえば、初めて日本語版の東京レストランガイドが出たとき、やれ最高評価の三つ星のレストラン(寿司屋などを含む)はどうだなどと大いに世間をにぎわせました。
 その陰に隠れるかたちになってしまいましたが、本来旅行ガイドとして有名なミシュランのフランス語版で、初の日本旅行ガイド本も出版されました。
 こちらも東京郊外の高尾山が三つ星に選ばれたとか、それなりに話題を呼んではいますね。ユーロ高(相対的に円安)で日本に割安感で旅行できる上に、フランスでは漫画・アニメに限らず若者に根強く日本文化ブーム。加えてこのミシュランガイドのおかげか、フランス人観光客の姿が目立つようになっています。その傾向は地方の温泉地にも及んでいます。

 長野県の湯田中渋温泉郷にある知己の家族経営の小さな旅館にも、たまたま宿泊していたとき、観光協会から宿泊を紹介されたというフランス人の母娘と娘の若い友人男性らの4人グループと一緒になり、彼らがアニメ文化に造詣深く、いかに日本の食事や温泉を気に入っているかよくわかりました。
 そのフランス語版ミシュラン日本ガイドには数はまだ多くありませんが、温泉も紹介されています。その中で全国で唯一、最高ランクの三つ星をとった温泉があるのです。どこだと思います? 箱根? 草津? 

○別府・鉄輪温泉の老舗温泉施設「ひょうたん温泉」

 その温泉地とは、日本一の源泉数と湧出量、泉質の多様性と入浴法の多様さを誇る大分県別府温泉郷でも、最も古い鉄輪(かんなわ)温泉。そこの温泉旅館ではなく、日帰り温泉施設の「ひょうたん温泉」です。ミシュランの覆面調査員は目の付け所が鋭い、と思いました。

 ひょうたん温泉はそんじょそこらの日帰り温泉とはキャリアも格も違います。創業は1922(大正11)年。80年以上の歴史を誇ります。地獄巡りで知られる地獄地帯から温泉街通りを「かんなわ蒸し湯」あたりまで下った、自炊可の「貸間」旅館が並んで昔ながらの湯治場の雰囲気漂う一角にあります。
 ひょうたん温泉の館内には露天風呂や各種の風呂はもちろん、足湯に歩行浴、温泉吸入に飲泉、砂蒸しの砂湯、打たせ湯の滝湯、蒸し湯などがそろい、入浴法の多彩さを誇る鉄輪温泉を一ヵ所で体験できそう。食事処では温泉蒸気を使って調理する鉄輪名物の「地獄蒸し」料理も味わえたり、自分でもやってみることもできます。グルメの調査員はこれにもはまったかもね。

イメージ

イメージ

 いずれにせよ、三つ星温泉評価をきっかけに、フランス語圏の人たちも日本の温泉資源と入浴法、温泉文化を体験し、納得できれば「トレビアン!」。

イメージ

<温泉データ>
◎別府・鉄輪温泉
 [住所] 大分県別府市鉄輪
 [行き方] JR日豊本線別府駅から鉄輪温泉行きバス20分
 [泉質と泉温] 食塩泉ほか。60~100度
今月の写真(トップ)=「“蒸気の里”熊本県岳の湯温泉」

他にも旅の記事があります。こちらもぜひご覧ください。

原風景を歩く新ぶらり京都

→前のページへもどる
映画などにまつわる知って驚きのウンチクをご紹介!第3回はブリジット・バルドーの小悪魔的な魅力が満載のラブストーリー「素直な悪女」。
「山形」をテーマにした写真募集中!

マイメニュー

ようこそ、ゲストさん

Slownetとは?初めての方はこちらをクリック!

みんなの「我が家の悩み」解決方法はこちら